口腔扁平苔癬(oral lichen planus)
口腔粘膜に丘疹、環状、網状、白板状の角化異常を伴った慢性炎症性病変
臨床事項
- 中年女性に好発
- 両側の頬粘膜に多く発症
- 慢性的に経過し、接触痛や刺激痛などの違和感
- 粘膜は発赤したびらん状を呈し、白色丘疹の網状ないしレース状の定型的臨床像
- ときに水疱形成を伴う
病理組織所見
- 棘細胞層の肥厚や表層の錯角化亢進
- 上皮直下の粘膜固有層には帯状のリンパ球浸潤が見られ、上皮突起は鋸歯状を呈する
- 基底細胞層に融解変性が生じ、その結果、粘膜上皮と粘膜固有層との間が剥離して水疱形成
- コロイド小体(硝子様小体、Civatte bodiesなど)
その他
- 臨床病型は、網状型、びらん型、斑状型、丘疹型、紅斑型、水疱型に分類される