去る10月18日(土)に、日本大学歯学部・松戸歯学部合同解剖体追悼法要が築地本願寺において厳かに営まれました。歯学部からは献体してくださった故人のご遺族をはじめ、ご来賓、教職員、第2学年学生の計280名が参列して27柱のご冥福をお祈りしました。 後期から私たち2年生の人体解剖実習が始まりました。最初の実習の前日は、人体を取り扱うことに対する不安や緊張であまり眠ることができませんでした。翌日になり実習室に入ると、学生4〜5人に対して1柱のご遺体が、白いカバーが掛けられた状態で整然と並んだ光景とその数に愕然としました。横たわるご遺体を前に、この方は生前どのような人生を送ってきたのだろうかと考えると胸がつまる思いがしました。そして、故人にはご家族や友人がいて、その方たちにとってもかけがえのない存在であったに違いないと考えると、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。先生の「将来君たちが良い歯科医師になるために献体してくださったのだから、感謝の気持ちを込めて実習を行ってください。」という言葉がいつまでも頭に残りました。将来良い歯科医師になることが故人やご遺族に対して私たち学生ができる恩返しであると強く感じ、黙祷のとき「一生懸命勉強させていただきます」と心の中で何度も繰り返している自分がいました。 私は献体してくださった方たちへの感謝の気持ちを忘れずに、将来今回の人体解剖実習を通して学び得たもののすべてを活かし、社会に必要とされる歯科医師になれるように精一杯頑張っていきたいと思います。 (第2学年)
