正中菱形舌炎(median rhomboid glossitis)
舌背部正中に生じる隆起あるいは陥凹病変。カンジダ舌炎の一種との説もあるが、病因は不明
臨床事項
- 成人男性に好発
- 舌の正中線上で分界溝の前方部に発生
- 菱形の深紅色を呈する隆起性ないし平坦な病変
- 慢性カンジダ症が関与しているものもある
- 胎生期の無対結節が残存した組織奇形との解釈もある
- 「舌炎」とついているが、炎症の所見は明らかではない
病理組織所見
- 糸状乳頭の限局性消失
- 舌粘膜上皮は過形成を示す
- 粘膜固有層には軽度の炎症性細胞浸潤が観察される