第13回講演2抄録



自分の歯で噛み美味しく食べる!
 〜歯科インプラントの疑問に全てお答えします〜

 歯を失う原因は虫歯,歯槽膿漏,事故など様々です。しかし,歯を1本でも無くすると,歯以外にも色々ものを失ったことに気づくでしょう。食べたいものが噛めない,しゃべりづらい,他の歯も痛くなってきた,自然に微笑むことができない,顎の関節や筋肉が痛いなど・・・
 虫歯や歯槽膿漏で歯を失った後は,ブリッジや入れ歯で失われた機能を回復させる治療を行うのが一般的です。ただし,ブリッジにするためには虫歯の有無に関わらず両隣の歯を削らなくてはなりません。また,取り外しの入れ歯はおう吐感が強い,歯ぐきが痛い,上手く噛めない,精神的に受け入れられない,などのトラブルでお悩みの方も多いと思います。
 しかし,最近では歯を失った部位にチタン製の人工歯根を埋入し,その上に陶材冠やブリッジをかぶせる治療法(歯科インプラント)が広く行われるようになりました。皆様も一度や二度はお聞きになったことはあるかと思います。この治療法は失われた歯の機能を回復し,取り外しの入れ歯から解放されることから第3の歯とも言われることがあります。現在のインプラント治療は,顎の骨に人工歯根を入れて3〜6ヶ月待つと人工歯根と骨が結合して,緩みがなくしっかりとした土台として使えるようになります。この方法が開発されて以来数多くの研究と追跡調査がなされ,治療の安全性や長期的な治療経過も満足できる結果が報告されています。歯科インプラントは一本から全ての歯を失った場合が適応になりますが,良好な結果を導き出すためには診査・診断が最も重要です。
 今回,「歯科インプラントとはどんな治療なの?」,「誰でも治療を受けることができるの?」,「どのくらいの治療効果があって,何年くらいもつの?」「費用はどれくらいかかるの?」といった日頃よく質問を受ける事項についてお答えし,インプラント治療を正しくご理解いただきたいと思います。


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