第14回講演2-1抄録



歯ならびと顔のゆがみ
 〜しらべてみよう歯ならびのゆがみ〜

歯ならびのゆがみを知るためには,正常な状態の歯の位置を知る必要があります。特に大切なのは上下の第一大臼歯(6歳臼歯)の位置ですが,その位置は奥のため判別し難いので,犬歯と小臼歯の位置で確認しましょう。上の犬歯は下の犬歯より後方にあり,上の犬歯のとがった頭が下の犬歯とその後方の第一小臼歯の間に位置します。この状態で隣同士の歯が正しくならんでいれば良い状態と言えます。しかし,これは歯のならびだけの問題です。歯は土台のアゴの骨に植立していますから,歯を支えるアゴの位置も歯ならびのゆがみと深く関係しています。つまりアゴが前後にズレたり,左右の方向へズレたりすると顔の形に影響が生じ,いわゆる顎変形症になります。前後のズレであれば反対咬合(受け口)あるいは上顎前突(出っ歯)となります。左右のズレであれば交叉咬合であり,正面からの顔の輪郭も非対称になります。アゴや歯のズレからくる顎変形症をどのようにして治すのか,分かりやすく解説します。

公開講座のページへ戻る