第17回講演2抄録



専門医の連携プレーによる治療法の選択
 〜入れ歯? インプラント?〜

 歯科の開業形態における専門分野においては、歯科口腔外科、小児歯科と歯科矯正科が表示されています。しかし実際には、歯科にはこのほかにも多くの専門分野があり、患者さんの治療にあたってはこれらの全ての専門分野に関する総合的な知識が必要となり、日頃からの研鑚を積み、治療にあたっています。
 近年では、歯科においても20年前には考えられなかったような研究や治療が行われており、歯科材料、器材の開発は飛躍的に進歩しています。このために、歯科医療はますます専門化し、さらに発展を遂げているのが現状です。
 また、現代社会ではストレスや身体の他の疾患に起因する歯科疾患が増加する傾向にあります。この様な場合では、歯科以外の医学的な専門知識が必要とされる症例に遭遇することがあります。多くの専門医と意見を交換し、情報を共有することによって、患者さんにとってどのような治療法がベストであるかを充分に検討することが重要なポイントになります。
 したがって、歯科の診療にあたって専門医の連携プレーによる治療法が必要であると考えられ、これが私の臨床の一つのテーマになっています。
 歯科では顎に土台を形成して、その後に入れ歯を作成するインプラントによる治療が多く行われるようになりました。このような治療にも、医学部の外科と共同で治療を行うことによって患者さんの信頼を受けています。また、咬み合せが原因の治療を行う場合でも、医師や他の歯科の専門医と共同で多方面から全身的な原因を検討し、治療することによって、咬み合せと全身との関係を理解し、良い結果を収めています。
 本講演では、私の経験と知識から、入れ歯の種類に関する選択法などを分かりやすく説明します。

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