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研究内容Research

研究内容

生体組織を構成する細胞は絶えず古いものから新しいものへ置き換えられ、組織全体の構造と機能を維持しています。骨においても未分化な細胞から骨形成のもとになる骨芽細胞が常に生産され、新しい骨組織を形成しています。様々な刺激に対して、関連する遺伝子がダイナミックに発現を変化させることで骨芽細胞分化が誘導されます。しかし、その分子機構の詳細についてはまだ明らかにされていません。骨芽細胞分化の分子機構を解明することは、骨粗鬆症や骨大理石症骨などの疾患に対する治療や予防法の開発に繋がることが期待されます。そこで、当教室では骨芽細胞分化の分子機構の解明を目的として、その分化過程における関連遺伝子の発現パターンや発現調節機構を形態学的手法や生化学的手法、細胞生物学的手法をもちいて解析を行っています。



主な研究テーマ

骨形成因子BMPの細胞分化に対する作用機序の解明

Bone morphogenic protein (BMP)は骨形成を誘導するサイトカインとして知られています。このBMPを培養細胞に作用させ、その刺激が細胞内でどのような伝達経路によって伝わり、骨芽細胞分化関連遺伝子の発現を誘導するのかをReal Time RT-PCR法,Western Blot法、Luciferase Assay法などを用いて解析しています。


Glucocorticoidの細胞分化に対する作用機序の解明

副腎皮質ホルモンであるGlucocorticoid (GC)は骨形成に対して促進的にも抑制的にも作用します。その作用の方向性は細胞の分化の度合い、GCの濃度や投与期間に依存するものと考えられています。そこで、異なる分化段階にある数種類の培養細胞に様々な濃度やタイミングでGCを作用させ、骨芽細胞分化にどのような影響を与えるのかを検討している。

転写因子の細胞分化に対する作用機序の解明

近年、ノックアウトマウスの解析から骨形成に重要な働きを示すと考えられる様々な遺伝子が特定されています。例えば、骨や軟骨の分化制御因子としてDlx5、Runx2やOsterixなどが同定されました。そこで当教室では、これらの転写因子を培養細胞に強制発現させ、骨基質タンパクの発現や石灰化への影響を解析し、骨芽細胞分化のメカニズムの解明を目指しています。

日本大学 歯学部 
解剖学第T講座

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