口腔感染症とは

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口腔感染症を理解するために

主な研究テーマ

  1. 1) 「細菌-ウイルスの微生物間相互作用」、及び「宿主-寄生体相互作用」による歯周疾患をはじめとする病気の発症と進行機序の解明
  2. 2) 口腔疾患および加齢を誘因とする全身疾患(肺炎、COVID-19、COPD、インフルエンザ、EBVウイルス感染症、がん等)の発症機序の解明
  3. 3) 疾患発症における潜伏感染ウイルス(EBVやHIV等)の再活性化機序の解明
  4. 4) 高齢者および周術期における全身疾患予防法としての新規口腔ケア法の開発と臨床応用
 

ヒトの口腔には, 700種を超える細菌が生息しています。さらに, ヘルペスウイルスやインフルエンザウイルス, HIVなど多くのウイルスの感染および潜伏の場ともなっていることが明らかとなり, 口腔における細菌とウイルスとの共感染が注目されています。最近では新型コロナウイルスの口腔への感染や唾液を使用したCOVID-19の検査が注目されています。しかし, 感染症の発症と進展における共感染機構の解明は, 国際的にも未着手なままです。

歯周病をはじめとする口腔感染症と全身疾患との関連性が明らかとなる中, 当講座では, 「宿主-寄生体相互作用」研究に加え,「細菌-ウイルス相互作用」および「細菌-細菌相互作用」という新たな視点から, 口腔細菌がウイルス感染症や難治性全身疾患に及ぼす影響について分子生物学的研究や動物モデル研究, および臨床研究を進めています。最近では, 歯周疾患の発症そのものにおいても, 微生物間相互作用が重要な役割を担うことを解明しつつあります。さらに, 研究成果を臨床に還元すべく, 口腔ケア剤の開発を含めた新たな感染症予防策の構築や疫学調査などを通じて医科歯科連携の推進にも力を入れています。

微生物間および微生物と宿主との多彩なクロストークの解明が, 歯学と医学に跨るトランスレーショナルリサーチとして科学の発展に貢献するのみならず, Evidence-based Medicineの実践にも寄与すると考え, 国内外の多くの研究室と共同研究を進めています。

 

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